【神戸阪急店店長】ポットのための一杯

皆さんこんにちは。神戸阪急店店長の笹岡です。

先日、神戸阪急店にご来店いただきましたお客様からこんな質問がありました。

「紅茶を美味しく入れるためにはポットの為の一杯が必要なんですよね?」

一昔前までは紅茶専門店やティールームなどに行くと
『ポットの為の一杯』という言葉をよく耳にしていたなと。

で、この質問に対する僕の答えは「No」です。

Noというよりかは「どちらでもかまわない。」が正解ですが、ひとまずその理由をお答えしますね。


この『ポットのための一杯』というのは元々ヨーロッパの方からやってきたと思うのです。

この店長ブログを読んでいる人はピン!と来た方もいるかもしれません。

そうです。水の硬度が日本とは異なりますよね?

ヨーロッパでは硬水の地域が多く、紅茶に限らずですが茶の成分が出にくいのです。
それに対して日本の水は軟水で茶の成分がよく抽出されやすいのです。

恐らくですが、硬水の地域だとティーカップ分+一杯がちょうど良い味と香りになるのでしょうね。
その+一杯のことを『ポットのための一杯』と表しているのだと思うのですが、日本でこれをすると非常に濃い一杯になってしまいます。

なので日本ではポットのための一杯は必ずしも必要ではなく、ティーカップの数の分だけで問題ありません。ただし、紅茶はあくまでも嗜好品です。濃い紅茶が好きな方は、通常よりも茶葉を多く使用したって全然かまいません。渋みが苦手な方は少し茶葉の量を減らしたりしてみたって問題ございません。

あなたの美味しいを基準に楽しんでもらって良いのです。

なので僕は『ポットのための一杯』ではなく『自分のための一杯』を楽しんでもらえたらとても嬉しいです。

それでは、今回はこの辺で。またお会いしましょう。